新幹線の「特急料金」についてご案内するページです。新幹線に乗車の際は、運賃のほかに新幹線特急料金が必要です。
新幹線特急料金とは
新幹線に乗るときは「新幹線特急料金」がかかります。新幹線の「速さやサービスへの対価」が新幹線特急料金です。
これとは別に、JRに乗るときは「運賃」もかかります。運賃は、ある地点からある地点まで移動することに対してかかる「移動への対価」です。
運賃のチケットが「乗車券」で、新幹線特急料金のチケットが「新幹線特急券」です。新幹線に乗るには、「運賃」と「新幹線特急券」の両方が必要です。
新幹線特急料金の基本ルール
JR新幹線の特急料金は、おおむね距離に比例します。東海道新幹線「ひかり」「こだま」の指定席の場合、100km刻みで特急料金が上がっていきます。なお、ここでの距離とは「営業キロ」を指します。営業キロは運賃・料金のために決められた距離です。
特急料金の基本ルールは簡単で、営業キロが長くなるほど運賃は高くなります。JR各社で1kmあたりの料金は異なりますが、大きな枠組みやだいたいの価格は同じです。
JR新幹線の特急料金は、乗車距離が長いほど運賃が割安になるしくみを採用しています。これを「遠距離逓減(ていげん)制」といいます。乗車距離が長くなるほど1kmあたりの価格が安くなる、というしくみです。
東海道・山陽新幹線の距離別の特急料金を以下に記します。なお、特定特急料金が設定されていて、下表より安い場合もあります。
距離 | 特急料金 | 東京からの区間例 |
---|---|---|
〜100km | 2,290円 | 小田原 |
〜200km | 3,060円 | 静岡 |
〜300km | 3,930円 | 豊橋 |
〜400km | 4,710円 | 名古屋 |
〜500km | 5,150円 | 米原 |
〜600km | 5,490円 | 新大阪 |
〜700km | 5,920円 | 姫路 |
〜800km | 6,460円 | 岡山 |
〜900km | 7,030円 | 広島 |
〜1,000km | 7,570円 | 徳山 |
〜1,100km | 8,130円 | 新山口 |
〜1,200km | 8,670円 | 博多 |
指定席と自由席
新幹線の特急券には「指定席特急券」と「自由席特急券」があります。自由席に乗るには新幹線の「自由席特急券」が必要です。指定席に乗るには「指定席特急券」が必要です。
自由席特急料金は、通常期の指定席特急料金から530円引きです。一部区間でも指定席を利用するときは全区間指定席特急料金になります。
自由席特急料金について詳しく→「自由席特急料金」
指定席特急料金について詳しく→「指定席特急料金」
繁忙期と閑散期
JR新幹線の指定席特急料金は、「通常期」「最繁忙期」「繁忙期」「閑散期」で値段が異なります。「通常期」が定価で、「最繁忙期」が400円増し、「繁忙期」は200円増し、「閑散期」は200円引きです。
それぞれの期間ですが、正月、夏休み、ゴールデンウィークが繁忙期、2月、6月、11月などの旅行シーズンでない時期の平日が閑散期です。それ以外の平日や週末は通常期です。
自由席は通年同額です。指定席と自由席の差額は、通常期は530円ですが、閑散期では330円になり、繁忙期には730円になり、最繁忙期には930円になります。
繁忙期と閑散期について詳しく→「繁忙期と閑散期」
「のぞみ」「みずほ」「はやぶさ」「こまち」の割増料金
新幹線の特急料金は、原則として、どの列車種別に乗っても同額です。「ひかり」も「こだま」も同額です。
ただし、「のぞみ」「みずほ」「はやぶさ」「こまち」の指定席(グリーン席、グランクラス席含む)に乗る場合は、割増料金が設定されています。
割増額は距離によって異なります。「のぞみ」の場合、東京~名古屋間で210円の割増、東京~新大阪で320円の割増、東京~博多間で1,060円の割増です。
指定席と自由席の差額は、もともと通常期で530円です。それに上記の割増料金が加わるので、「のぞみ」や「みずほ」の自由席と指定席の差額は、距離によっては1,000円程度になることもあります。
ただし、「のぞみ」「みずほ」に乗るときでも、自由席では「ひかり」などと同じ通常の新幹線特急料金です。したがって、「のぞみ」「みずほ」に長距離乗る場合は、自由席がお得です。
「はやぶさ」「こまち」には自由席がありませんので、原則として指定席に乗るしかありません。例外としては「立席特急券」を購入してデッキに立つ方法があります。
立席特急券について詳しく→「立席特急券とは」
新幹線を乗り継ぐときの特急料金
新幹線は、改札口を出なければ、2つ以上の新幹線の列車を途中で乗り継いでも、特急料金を通算します。たとえば、東京~名古屋を「ひかり」、名古屋~岐阜羽島を「こだま」で乗り継いだ場合、特急料金は東京~岐阜羽島間の通しの価格になります。
しかし、例外もあります。以下の場合は、特急券は乗り換え駅で打ち切りになり、通しの価格にはなりません。
- 東京~博多間で、「のぞみ」「みずほ」と「ひかり」「さくら」「こだま」とを乗り継ぐ場合(特定の特急料金が適用されます)
- 「はやぶさ」「こまち」とそれ以外の東北新幹線とを乗り継ぐ場合(特定の特急料金が適用されます)
- 東京駅で乗り継ぎする場合
- 大宮駅で上りの東北新幹線から下りの上越新幹線に、または上りの上越新幹線から下りの東北新幹線に乗り継ぎする場合
- 高崎駅で上りの上越新幹線から下りの北陸新幹線に、または上りの北陸新幹線から下りの上越新幹線に乗り継ぐ場合
- 博多駅で山陽新幹線と九州新幹線を乗り継ぐ場合(直通列車も含む)
- 新青森駅で東北新幹線と北海道新幹線を乗り継ぐ場合(直通列車も含む)
特定特急料金
新幹線では、隣同士(だった)駅間の新幹線特急料金が格安に設定されています。これを「特定特急料金」といいます。
特定特急料金は870円または990円です。たとえば、静岡~掛川は870円、静岡~浜松は990円です。
特定特急料金は自由席にのみ適用し、指定席には適用されません。
グリーン特急料金
グリーン車を利用する場合は、「グリーン券」が必要です。グリーン券の値段は「グリーン料金」と表示されます。新幹線でグリーン車に乗る場合は、「グリーン特急券」が必要です。
東北新幹線には「グランクラス」という席がありますが、これも「グリーン券」と同様「グランクラス券」が必要です。
子供料金
新幹線を子供(小学生)が利用する場合、運賃も特急料金も半額になります。未就学児は原則として無料です。
詳細については、「子供料金」の項目をご覧ください。