新幹線のきっぷを紛失した場合、利用者はもう一度同じきっぷを購入して旅行することになります。このとき、紛失した旨を伝えて再購入すると「紛失再」という表示のきっぷになります。再購入したきっぷを利用後も持ち帰り保存しておくと、紛失したきっぷが出てきたときに、手数料を差し引いて払い戻しを受けることができます。
また、東海道・山陽新幹線の指定席をクレジットカードで購入した場合に限り、紛失したきっぷが使用されていないことが確認できれば、所定の手数料を差し引いて払い戻しを受けられることがあります。
ここでは、新幹線のきっぷの紛失時の対応についてご案内します。
きっぷを紛失した場合の原則ルール
利用者がきっぷを紛失した場合、JR駅で紛失した旨を伝えて、同じ区間・列車・設備のきっぷを再購入します。このきっぷは紛失再発行用のきっぷで、「紛失再」という表示がされます。
紛失したきっぷが割引きっぷや格安チケットだったとしても、再購入するきっぷは、割引のない正規運賃・料金のきっぷです。
再購入したきっぷで新幹線に乗った後、降車駅で有人改札を通り、「再収受証明」を受けます。再収受証明を受けた再購入きっぷは、持ち帰り大切に保存します。1年以内に紛失したきっぷが見つかった場合、「紛失したきっぷ」と「再収受証明を受けた再購入きっぷ」の両方をJR駅の窓口に持って行くと、再購入きっぷの代金が払い戻されます。このとき、所定の手数料が差し引かれます。手数料は、乗車券・自由席特急券220円、指定席券が340円です。
紛失再購入の注意点
紛失して再購入する場合の注意点としては、「紛失したきっぷ」と同じ列車・設備・区間のきっぷを再購入することです。東京〜名古屋の「のぞみ号」指定席券を紛失したのに、東京〜名古屋の「ひかり号」の自由席を購入したりしないようにしてください。満席で違う列車になるのはやむをえませんが、そうでない限りできる限り同一列車の同一設備、同一区間のきっぷを再購入しなければなりません。そうでないと、紛失したきっぷが見つかった場合の払い戻しが受けられないこともあります。
格安チケットを紛失した場合
新幹線回数券や、お得なきっぷ類、旅行会社のツアーの乗車票などの格安チケットを紛失した場合でも、再購入するのは正規運賃・料金のきっぷです。同じ種類の格安チケットを自分で買い直した場合、紛失したきっぷが見つかっても原則として払い戻しは受けられません。
列車内や駅構内で紛失した場合
新幹線の列車内や駅の構内・改札口内で紛失した場合も、扱いは同じです。この場合、降車駅の有人改札口で紛失した旨を伝えてください。精算窓口で紛失再購入をしなければなりません。見つかった場合の扱いも同じです。
東海道・山陽新幹線の指定席の特例
利用者が、東海道・山陽新幹線(東京〜博多間)発着の指定席(グリーン席を含む)をJR駅窓口でクレジットカードで購入し、列車内や改札内で紛失した場合は、特例があります。この場合、紛失再発行用のきっぷを購入するのは同じですが、紛失したきっぷが見つからなかったとしても、JR東海・西日本でそのきっぷが他で利用されていないことが確認できれば、払い戻しが受けられます。
その場合は、新幹線の駅の窓口で申し出て手続きをします。払い戻しは所定の手数料と銀行振込手数料を差し引いた上で、クレジットカードに登録された銀行口座に振り込まれます。
この特例は、正規運賃・料金で購入した場合に適用されます。格安チケットやお得なきっぷ、旅行商品等の乗車票などを紛失した場合は、この取扱いの対象外です。現金購入も対象外です。