立席特急券とはなんですか? 自由席特急券とどう違うのですか?
立席特急券は、全車指定席の列車の指定席券が完売になったときに発売される特急券です。指定席のデッキなどに立って乗ることができます。
以下で詳しくご案内します。
全車指定席列車に乗れるチケット
新幹線の一部列車は、全車指定席で、自由席がありません。ただし、自由席の代わりに「立席」という制度があり、「立席特急券」(たちせきとっきゅうけん)を買えば、座席指定がなくても、全車指定の列車に乗ることができます。
要するに、「立席特急券」とは全車指定席列車に立って乗れるチケット、と考えればいいでしょう。
新幹線列車のうち、通年で全車指定席なのは、東北・北海道・山形・秋田新幹線の「はやぶさ」「はやて」「つばさ」「こまち」と北陸新幹線の「かがやき」です。立席特急券が発売されるのも、この5列車に限られます。
立席特急券の価格は、通常期の指定席特急券から530円を引いた額です。立席特急券は、全車指定席の列車が満席になった場合にのみ発売されます。空席がある場合は発売されません。
デッキに立って乗る
立席特急券は、読んで字のごとく「立って乗車する」のが原則です。券面にも「立席特急券では着席できません」と書かれています。基本的には、デッキに立って乗る特急券とお考えください。
旅客営業規則には着席不可である旨は明記されていませんので、実際には、普通車指定席に空席があれば座っても構いません。車掌に尋ねても、空席があれば座ってよいという答えが返ってきます。
ただし、その席の指定席券を持った旅客が来たら、席を譲らなければなりません。また、着席した場合、指定席特急券との差額を請求される場合があります。 差額は通常期530円、繁忙期730円、最繁忙期930円です。
自由席特急券との違い
自由席特急券では全車指定席の「はやぶさ」「こまち」などが満席の場合、乗ることができません。立席特急券では乗ることができます。それが両者の最大の違いです。
また、自由席特急券は、有効日のどの列車の自由席にも乗ることができますが、立席特急券は指定された列車にしか乗ることができません。
なお、東海道・山陽新幹線「のぞみ」もピーク時期に全車指定席となりますが、立席特急券は発売されません。そのかわり、自由席特急券でデッキに乗車できるルールとなっています。